「ステイヤーズS&チャレンジC」

2017年12月01日

「ステイヤーズS&チャレンジC」

東京から中山に開催が替わって、月も替わって今週から師走競馬に突入します。開幕週の重賞は恒例のステイヤーズS(GⅡ、3歳以上オープン、3600m)。平地競走の最長距離戦で最後はスタミナの優劣。負担重量はGIの勝ち馬がいないので増量されても1キロで馬齢重量と同じ。軽くなる3歳馬の出走もないし、実力勝負です。

今回のメンバーではアルバートの実績が抜けています。この重賞は一昨年が2着カムフィーに5馬身差のワンサイド勝ち。昨年は2着ファタモルガーナにしぶとく粘られて苦戦だったものの、ゴール前でクビ差交わして連覇しました。6歳の今年、春季初戦のダイヤモンドS(GⅢ,3400m)を勝ち、春の天皇賞(GI、京都3200m)でもキタサンブラックの5着に入線。加齢による陰りはまったく感じられません。前2年と同じように、勝って→有馬記念ということになりそうです。

2番手はフェイムゲーム。同じく長距離巧者で3400mの春季の長距離重賞(GⅢ,東京)は今年まで4年連続出走して①①②⑥着と2勝しています。ところが中山のこのレースにはこれまで1度も出走していません。左回りの東京コースでアルゼンチン共和国杯、目黒記念を勝っているので東京向きなのは確かでしょう。ただ、中山でも重賞勝ちがあるし、アメリカジョッキークラブC(GⅡ,2200m)の3着もあります。右回りで軽視するのは禁物です。

穴馬(▲)はプレストウィックにしました。5月東京のメトロポリタンS(OP特別、2400m)で52キロの軽ハンデとはいえヴォルシェーブの3着まで追い上げた内容がよかった。そのあと北海道シリーズへ参戦。札幌日経オープンはモンドインテロの6着と案外でしたが、続く同じ2600mのOP特別「丹頂S」は勝ちました。流れに乗れれば面白いと思います。

ほかでは8歳にして前記したメトロポリタンSで2着、札幌日経オープンでも2着と健闘したシルクドリーマーと追い切りの動きが良いデルマサリーチャン。

【ステイヤーズS】(2日、中山11R)発走=15時25分

◎ 9 アルバート

〇 2 フェイムゲーム

▲ 7 プレストウィック

△ 4 シルクドリーマー

△ 1 デルマサリーチャン

馬連 9→2、7、4、1

 

京都から開催が替わった12月阪神の最初の重賞はチャレンジカップ(GⅢ、3歳以上、2000m)。ここも勝った重賞の格によって加増される別定重量戦ですが、古馬に加増馬が1頭もいません。ここに3歳馬が3頭出走してきました。古馬と1キロ差では苦しいとみるのが順当です。でも・・・ポテンシャルの高さと活きの良さで太刀打ちできるかもしれません。

ということで3歳のサトノクロニクルに◎。サトノラーゼンの弟で馬体もバランスが良いです。ところが、走りそうに思われるのに案外に終わるレースがあります。ここまで8戦して2勝、2着3回、3着1回。勝ったのは新馬2着のあとの未勝利戦(京都1800m)と5走目のオープン特別、白百合S(京都1,800m)で重賞勝ちはありません。5月の京都新聞杯(GⅡ、2200m)でプラチナバレットにアタマ差の2着が惜しかった。7月福島のラジオNIKKEI賞は6着に終わって、秋初戦に選んだ」中山2200mのセントライト記念(GⅡ)ではミッキースワローの3着で菊花賞(10着)の出走権を獲りました。走る時のカギは鞍上との折れ合いのようです。今回追い切りでは落ち着いて走っています。

同じく3歳のブレスジャーニーは能力の高さに惚れ込んでいた1頭。デビュー戦(東京1400m)3着のあと1600mの未勝利戦、GⅢのサウジアラビアロイヤルCを連勝。さらに1800mの東スポ杯2歳S(いずれも東京)と勝ち進みました。追われてかの差し脚がいいです。残念なことに故障して戦線離脱。前走の菊花賞(12着)がカムバック戦になってしまいました。追い切りの走りぶりをみるとかなり良くなっているようです。

単穴は古牝馬のデニムアンドルビー。これも故障していなかったら・・・と思う1頭です。GI・宝塚記念(15年)で当時のトップホース、ラブリーデイにクビ差に迫る勝負(2着)をしていた馬ですからね。そのあと鳴かず飛ばずですが、出走レースはほとんど相手のそろったGIかGⅡ。追い切りの動きは良いのでこのメンバーなら狙えます。

他の古馬勢では追われてからの伸び脚が持続する脚質のモンドインテロ、前走の福島記念(10着)の58キロから今回56キロになるマイナルミラノ、前走のアンドロメダSで3着まで追い上げていきたメドウラーク、スタートが決まれば復活の望みが出てくるレッドソロモン。

【チャレンジC】(2日、阪神11R)発走=15時45分

◎ 3 サトノクロニクル

〇 6 ブレスジャーニー

▲ 8 デニムアンドルビー

△ 5 モンドインテロ

△ 9 マイナルミラノ

△ 2 メドウラーク

△12 レッドソロモン

馬連 3→6、8、5、9、2、12

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2017年12月01日

「日馬富士の引退」

引退を決意―についてはきのうの番組(とくダネ!)でお伝えしましたが、第70代横綱、日馬富士(33、伊勢ケ濱部屋)が29日、日本相撲協会に引退届を提出。受理されて現役を引退しました。今日の新聞はスポーツ紙は当然だと思いますが一般紙にも一面に記事が載っています。サンケイスポーツ「すべて捨てた 日馬富士」、東京中日スポーツ「苦渋の引退 日馬富士」、日刊スポーツ「暴力引退 日馬富士の言い分」、デイリースポーツ「日馬富士電撃引退、貴ノ岩には謝罪なし」、スポーツニッポン「引退会見で指導 日馬富士(貴ノ岩に対して)礼儀を持って」、スポーツ報知「引退で消えた“親方”の夢、日馬富士」・・・

途中経過で事実関係がはっきりしないことから横審(横綱審議会)の会議も「答申」ということではなかったんです。待っていればそれも出るんでしょうし、警察の調べもまもなく発表になると思うんですが、日馬富士としては横綱として「潔く」ということだったんでしょう。個人的には好きなお相撲さんだったので残念なんですけどね。17年ぶりに4横綱が揃ったにもかかわらず、5場所でこういうことになってしまいました。

昨日、引退届を出したあとの35分間にわたる引退会見が福岡・大宰府天満宮でありました。ともに会見に臨んだ伊勢ケ濱親方(元横綱・旭富士)は始まる前から涙をハンカチで抑えていたようです。お話によると、今回の事(引退の決断)は本人から早い段階で言われていたようですが、相撲を楽しみに来てくれるお客さまのことなどを考えて「場所中の間、(発表を)控えさせていただきました」とのことです。弟子の日馬富士について「酒癖が悪いとか、乱暴するとか、そういったところは私自身、聞いたことも見たこともありません。それだけに今回、なぜこのようなことになったのか、ただただ不思議と言うか、残念でなりません」と涙、涙でした。

一方、日馬富士はというと決断の意思が堅かったためか「この度、貴ノ岩関にケガを負わせたことに対して、横綱としての責任を感じ、本日を以って引退をさせていただきます。国民の皆様、相撲ファンの皆様、相撲協会、伊勢ケ濱部屋の後援会の皆様、親方・おかみさんに大変迷惑をかけたこと、心から深く、お詫び申し上げます」と深々と長く、頭を下げていましたね。淡々と落ち着いて一種の清々しさを感じたのは私だけでしょうか。

2001年、16歳で来日し、安馬(あま)のしこ名で初土俵。180センチ、86キロだったようですが、ひょろっとした小兵でした。親御さんや周囲の期待に応えようと猛稽古を積み、09年に大関、2012年の九月場所で横綱・白鵬を破り、七月場所に次いで2場所連続優勝。満場一致で横審に推挙されました。あの強さを思い出して何か胸が熱くなってしまったんですけど・・・。今年の九月場所(秋場所)だって3横綱が休場する中、一人横綱で前半負けが込みながら(3日目から4連敗)そのあと驚異的な盛り返しで優勝して横綱の面目を保ちました。9回目の優勝でした。

「弟弟子が礼儀と礼節がなっていないと、それをただして、直して教えてあげるのは先輩の私らの義務だと思っています。彼のためになるって。そして今回、(その)気持ちが強すぎると」ということなんですが・・・

17年間の相撲について「私は相撲を愛しています。大好きです。そして、相撲道というのはただ強いというだけでなく、人として、そして相撲を通じて国民の皆さまに感動と勇気、そして相撲を通じて社会に何かできることがないか一生懸命考えて、おかみさんから学びながら相撲を通じて自分のできることをやってきました。円い(土俵の中で)ただ闘って強いだけでなく、相撲を通じて感動と勇気、そして希望を与える相撲なのかと思います。

そして「私は日本を愛しています。日本の国民も愛しています。ファンの皆様に心から御礼申し上げて、そして心から感謝、感謝、感謝を申し上げたいです」と思いのたけを話していました。普通の引退だったら17年間の相撲についての質問がたくさん出るんでしょう。ただ、今回ばかりは、どうしても暴行事件のことになりましたよね~

誤解されるかもしれないので付け加えますが、暴力行為そのものについて擁護しているわけではありません。

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