「チュニスでテロ、日本人にも犠牲者」

2015年03月20日

「チュニスでテロ、日本人にも犠牲者」

18日にチュニジアで観光客が襲われて日本人を含む死者、負傷者が出たテロ事件ですが、時差でニュースが入ってきたのが前日かなり遅かったので報に接した時はかなり驚きました。昨日の「とくダネ!」の時点ではまだ情報が錯綜していて、日本人の死者は5人、ほかに負傷者という報道になりましたが、その後、日本政府の情報収集、確認などから死者は3名、負傷者が3名と発表されて、その氏名も分かりましたのでこれは間違いないようです。チュニジアのシド首相が国営放送で外国人観光客の犠牲者をそれぞれ国名をあげて日本人5人を含む17名と話していた映像もありましたからそういう報道になりました。現地もかなり混乱していたのでしょう。当然だろうと思います。
現地時間18日午前11時ごろ、武装集団は国会議事堂に隣接する国立バルドー博物館で観光客が乗るバスを襲撃して銃を乱射、さらに博物館に押し入って観光客らを人質にとって立てこもった。博物館を取り囲んだ治安部隊が突入して銃撃戦の末、武装グループの2人を射殺。チュニジア政府はこのテロ襲撃で観光客ら23人が死亡、負傷者は47人と発表しています。犠牲者には3人の日本人女性と発表し直しています。ケガをした日本人は3人。人質は全員解放されたものの、いまだ実行犯数人が逃亡中という情報もあり、何人かが逮捕されたという情報もあります。そして昨日から海外メディアが関与を報道していた海外イスラム過激派組織「IS(イスラム国)」が19日、博物館襲撃事件について犯行声明を出し、さらなる攻撃を予告している―――というのがここまでの大まかな経過です。
それにしても、事件の第一報を知ったときは、えっ!なんでチュニジア?と思いました。チュニジア共和国はアフリカ北東部にあってアラブ人が大半。その南がリビア。アラブの紛争国に非常に近いところにある国ですが、比較的穏やかで、これまであまりテロリストに狙われていなかった国だったんですけど・・・。中東、北アフリカの中では比較的治安が安定していて外国人を標的にしたこれほどの大規模なテロ事件が起きるのは異例の事態です。チュニジアは11年に民主化運動が起きて「アラブの春」の先駆けにもなりましたが、話し合いで政府ができて西側からみると民主化の優等生的な存在と言われていました。
ただ、ゲストでお迎えしている中東問題に詳しい国際開発センターの畑中美紀(よしき)さんによると、実はチュニジアからISの外国人戦闘員として行っている人数が3000人ぐらいいるようです。事実とすればイスラム国の構成員の中で一番多いんじゃないでしょうか。しかも昨年4月ぐらいの時点で400人ぐらいが帰国しているようで、戻ってきてテロ?その摘発にチュニジア政府が動いていたということですから、テロを起こす下地はできてきていたのかもしれません。
チュニジアはアフリカ北端の国で、地図では左(西)がアルジェリア。首都チュニスは地中海に面した風光明媚な街で、イタリアはすぐ向かい。古代ローマ時代の遺跡でも知られています。私は数年前、イタリアからオプションで行く選択肢もあったのですが脚を伸ばすのをやめました。バルドー博物館はもちろん、古代遺跡が多いほか、お料理(地中海料理)もおいしいそうです。日本からの観光客も多くて、ツアーで行く方、地中海クルーズなどでイタリアから渡る日本の方。皆さん、楽しみに行っていたと思うんですが・・・
脇道に逸れますが、「チュニス」、あるいは「チェニス」と聞いて、あれっ?と思われた方、とくにご年配の方に多いんじゃないでしょうか。『カスバの女』という日本の歌謡史に輝く名曲があります。1950年代で作られた曲ですが、10人を超す錚々たる歌い手さんが近年までカバー曲を出してきました。その歌詞(作詞・大高ひさを)にある〽明日はチュニスかモロッコか 泣いて手を振るうしろ影 外人部隊の…とある、あのチュニスなんです。
カスバはアルジェリアの首都アルジェの一角ですが、ここを舞台にしたジャン・ギャバン主演の仏映画『望郷』(後に米ハリウッドでもリメーク)が日本でも人気を博しました。それをイメージして作詞されたと聞きますが、私たちから上の年代の方たちには馴染み深い地名でしょう。そこが今、テロの標的?日本人にも犠牲者・・・何とも残念で切なくなります。

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