「ノーベル賞の晴れ舞台」

2015年12月13日

「ノーベル賞の晴れ舞台」

先週はノーベル・ウィークでした。6日から11日(現地時間)までスウェーデンのストックホルムは2015年ノーベル賞の行事の話題で一色だったようです。ノーベル賞を受賞すると、この1週間、大変なんですね。日本人受賞者、梶田さんと大村さんも晴れ舞台に向けて日本を発ったのはたしか4日だったと思いますが、現地に着くとお出迎えから始まってサイズを伝えてあったえんび服を試着したり色々な準備をして、コンサートに出席して、記者会見や記念講演があったり・・・授賞式はアルフレッド・ノーベルの命日の12月10日に行われるのは決まっているのですが、その日だけじゃない。1週間びっしりなんですね。
このところ日本人のノーベル賞の受賞が続いているので授賞式、それのあとの晩餐会の映像は見慣れた感じがしていましたが、映像や記事の報道をみて何か今年は違うぞという気がしました。メーンの授賞式はストックホルム中心部のコンサートホールで10日午後4時半(日本時間11日午前0時半)に始まって受賞者はオーケストラの演奏とともに壇上へ。先頭は物理学賞の梶田隆章さん(東京大宇宙線研究所長、56)、そして化学賞のあと医学生理学賞を受賞した大村智・北里大特別栄誉教授(80)さんが続きました。後で知ったんですが、オーケストラが演奏していたのは武満徹作曲で1966年公開の日本映画「他人の顔」の主題歌「ワルツ」だったそうです。
そういえば、別の場所(ノルウェー・オスロ)で行われた平和賞(授賞はチュニジア民主化に貢献した「国民対話カルテット」)では、スウェーデン・ストックホルムのノーベル博物館の依頼に応じて現地在住の音楽家、林小百合さん(27)がスウェーデン人の男女2人と共にイメージ曲を作曲。「夢を見てもいいですか?」とのタイトルを付けたという記事がありました。タイトルは民主化運動の中、チュニジアの少女が語ったと報じられた言葉だと言います。林さんは福井県出身。信州大を卒業した後、2010年にスウェーデンの音楽学校に留学。現在はストックホルムのインターナショナルスクールで音楽を教える傍ら、創作活動をしている方だそうです。日本の方、男女問わず、いろんな国で活躍しているんですね。
話を戻しますが、授賞式の後の晩餐会(日本時間11日未明)では、梶田さんの左隣にスウェーデン王室のシルビア王妃、右隣にはソフィア王女。梶田さんの奥さん、美智子さんはグスタフ国王とフィリップ王子の間の席。奥様を亡くしている大村さんの席は、クリスティーナ王女とロベーン首相のパートナーの間。いずれも注目度の高い席でした。ファンファーレが鳴り響く中、華やかな宴席に最初に先頭で入場したのは梶田さんの妻・美智子さんと、スウェーデンのカール16世グスタフ国王でした。女性をエスコートして上席順に入場するぐらいは私でも知っていますが・・・
2015年のノーベル賞受賞者は日本のお二人のほかに何人もいるので、あらぬことに考えが飛びました。ノーベル賞の創設者はダイナマイトの発明し、爆薬で財を成したので物理なのかな? 選考委員長を務めるカロリンスカ研究所のジュリーン・ジラース教授(54)という方が、大村さんらが抗寄生虫薬を開発し、アフリカなどで多くの人の失明を防いだことについて、「寄生虫病で苦しんでいるのは、世界で最も貧しい人々。その人たちを助けるのに役立ったことは、すばらしい貢献だ」と述べ、1901年のノーベル賞創設につながったアルフレッド・ノーベルの「人類に最大の恩恵をもたらした人に賞を」との遺言を紹介し、大村さんたちは「ノーベルの遺言の言葉に非常に合っている」と評価したという記事を読んで、年の順で大村さんだけど、夫人が亡くなっていてエスコートできないから?といった具合。
そんなこと、ないだろ!と言われそうですが、デザートに桜の花模様があしらわれていたことなども考えると、日本(人)が好感を持たれていて最上級の「おもてなし」を受けたような気がします。翌11日(日本時間12日未明)、王室主催の晩餐会を楽しまれたお二人。そして翌朝(12日)、大村さんがノーベルの墓参に行ったニュースが入ってきていました。これも日本人らしいじゃないですか。大村さんは今日13日、梶田さんは1日遅く14日に日本に帰着する予定です。

この記事へのコメント

コメントを書く

(※皆様からお寄せいただいたコメントは管理人の方で精査させていただいた上で 掲載いたします。全てのコメントが掲載されるとは限りませんのでご了承ください。)

コメントを残す

コメント