「世界を驚愕させた銀」

2016年08月23日

「世界を驚愕させた銀」

陸上男子400mリレー(4×100)で日本(山県亮太24歳、飯塚翔太25歳、桐生祥秀20歳、ケンブリッジ飛鳥23歳)が銀メダル。歴史的快挙を成し遂げました。100m個人では桐生選手が予選で残れず、準決勝に進んだ山県、飛鳥も壁を越えられず決勝に進めませんでした。その日本が決勝で強豪アメリカを抑えて最強のジャマイカに次いで2位。その快挙は世界に衝撃を与えました。
第1走者の山県が持ち前のスタートダッシュを決めてコーナーワークの上手さを発揮、200mが“本職”の飯塚がつないで第3走者の桐生。これはすごかった。100mの予選で敗退した鬱憤をぶつけるような走りで先頭に出て最終走者の飛鳥へ。ゴールへ向かうストレッチでジャマイカのウサイン・ボルトが内のアメリカではなく、外隣りにいる日本を見ましたよね。
「最初にウサイン・ボルト選手と並んだ時はちょっといけるかなと思ったんですけど・・・」とケンブリッジ飛鳥。ゴール前でボルトに振り切られましたが、内から追い上げたアメリカを抑えて2位で飛び込みました。世界最速の男、ウサイン・ボルトが日本チームの一人ひとりと握手して健闘を称えてくれましたよね。
先週の金曜日に「とくダネ!」のコマーシャルの間に、為末さん(コメンテーター)と「ジャマイカがバトンミスしたら金もあるよね」と話していたんです。まともに走られたら頑張って「銅」という予想でしたが・・・アメリカはよくバトンパスをミスするんです(今回も。3位入線も失格)。ジャマイカとアメリカは共に4人全員が100mを9秒台で走る選手ですから。日本は桐生選手だけが追い風参考で一度10秒を切った時がありますけどね。ただ、リレーにはバトンパス、チームワークがかなり影響します。
それにしても日本の「銀」。AP通信、ロイターなど主要メディアが大きく世界へ伝えています。個人ではファイナル(決勝)に残らなくても、チームとして優れている。正確な、完璧なバトンパスだったと。ただ、皆さんの中には勘違いしている方がいらっしゃるかもしれません。ジャマイカやアメリカなど、ほとんどの国のチームがバトンの渡し方に採用しているオーバーハンドパスに対して、日本はアンダーハンドパス。近年、日本が編み出した渡し方で、それが大きかったと。
違うんです。私も高校、大学で陸上の短距離をやっていましたからよく知っているんですが、アンダーハンドパスというのは50年ぐらい前からあるんです。今やっているのは日本とフランスぐらいですけど。アンダーハンドパスの場合はバトンを持ち替えないので次の走者にバトンを渡す場所が前になる可能性がある。それが2人、3人と積み重なってくると・・・、ただ、ケンブリッジ飛鳥の映像を良く見てください。バトンの真ん中あたりを持って走っているでしょ。つまり、バトンの先を渡しにくいんです。そういうリスクが多少あるので、よほど練習を積まないとうまくいかないんです。
昔はバトンを左手で持って右手に渡して、右手から左手に持ち替えて走るようなことをやっていた。今はコーナーを走る人たちはセパレートコースのインを走りたいので外側の手にバトンを持って走る。直線の人は内を走る必要はないので外側を走って左手で貰う。バトンを持ち替えないので難しくなっているんですが、そのぐらいコンマ1秒差の勝負になっているんです。日本人の努力と研鑽が実を結んだんです。
それにしても予選2組で、ボルトが出場していなかったとはいえジャマイカを破って1位、決勝ではその時マークしたアジア記録37秒68を塗り替える37秒60で「銀」(1着ジャマイカ=37秒27)。すごい感動をもらいました。

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