昨日、東京電力が新潟県の柏崎刈羽原発6号機、7号機を再稼働に向けて原子力規制委員会に安全審査を申請することを決めました。これを突然発表したことに、地元・新潟県の泉田知事が激怒しています。「自ら引き起こした事故に対しまして、企業としての責任を果たしていないという中で申請していくというのは、到底、国民の理解を得られるとは思えません」と話しています。
東京電力は福島の原発事故以降、2期連続で赤字なんですね。これ、3期連続で赤字というと銀行融資を受けられなくなる可能性もある。そうなると、さらに電力料金の上乗せということも考えられるわけなので、東京電力はなんとか稼働したいと考えているんでしょうけど…。でも、東京電力が発表してくる様々な情報というのはマイナスのイメージが多いものですから、国民の信頼をなかなか得られないということがあるんでしょうね。
それと震災(東日本大震災)に関連しますが、復興予算のことです。根元匠・復興大臣が昨日、こんなふうに語りました。震災復興予算が被災地の復興に関連が薄い事業に用いられている問題で、まだ執行されていない1017億円について返還要請をするというんですね。
そもそもこの復興予算というのは、東日本大震災の復興予算から全国の自治体などに配分された1兆1570億円で、これは基金になっているんですけど必ずしも被災地やその復興のために使わなくても良いという幅広い考えになっている。ですから例えば「ゆるキャラ」のPRに1400万円使ってみたり、「ウミガメの保護」に300万とか「行政資料の電子化」に1170万とか、復興にほとんど関係ない「道路清掃・草刈り」に1300万…とか使われていたそうです。
ところが、この1兆2000億円弱のうち9割はすでに使われていて、残ったのは1017億円です。これをお返し願いたいと言っておりますけども、しかし、これは法律に基づいて組まれたお金ですから返還義務はないんですね。地方自治体が復興大臣の要請によって返せと言われても、返す気持ちがなければ返さなくて済むという、どうも曖昧模糊としたお金なんです。まあ、決めるときから曖昧だったわけですからね。何のための復興予算なんだ!と思われる方、多いでしょう。
参考資料:朝日新聞:流用1兆円、戻らない復興予算
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