「食養講座③」

2013年05月30日

「食養講座③」

農薬というと普通には農作物を虫害や病気から守る(予防)殺虫剤・殺菌剤、農作業の簡素化を図るための除草剤、植物成長調整剤(植物ホルモン剤など)あたりまで思い浮かべればよい方じゃないかと思います。ただ、農薬とは「農業の効率化」のほかに「あるいは農作物の保存に使用される薬剤」も含まれます。殺虫、殺菌などのほか防黴剤(ぼうばいざい)や殺鼠剤(さっそざい)なども加わります。

これが30年以上前から日本でも問題にされている「ポスト・ハーベスト」(収穫後の意)と言われる農薬です。田畑に撒かれる農薬ももちろん問題ですが、実はそれよりも使用される濃度が高い場合が多いのです。農作物の「安定供給・長期保存」を目的として近代化した農業では大量に使われていますが、ヒトに対して毒性を示す農薬も多い。使用できる物質は法律で制限されているのですが…。

前回も少し書きましたが、「保存」の後には国から国へ移動する輸出入の際には濃度を高めたり、より強力な劇薬が使用されます。もし農産物に虫や細菌、カビが発見されたら大変なことになります。その場合はストップされ、莫大な損害が発生することにもなります。ですから貨物船に積み込まれる前、そして積み込まれて目的地に到着するまでの船中では害虫やカビなどが発生しないようにガス燻蒸が行なわれます。

私も食品ではありませんが、仕事で少し輸入に携わったことがあります。アメリカの西海岸に運んでもらって日本へ輸入するとなると、天候にもよりますが船便では少なくても40日ぐらいはみて置かないと安心できませんでした。中南米ももちろんですが、東南アジアからでもかなりの日数が必要です。中国や台湾あたりは近いわけですが、それでもポストハーベスト農薬は欠かせないでしょう。

何故こんななことを言うかというと、最近は世界中からと言ってよいほどいろんな国から食品が輸入されるようになってきました。穀物や果物だけでなく、野菜まで。それが激増しているからです。ついに生鮮野菜までか…というのが実感です。ニンニク、ショウガ、ザーサイ、タケノコなどの根菜類はよく目にしていましたが、今や、たまねぎ、ニンジン、キャベツ、ブロッコリー、さらには長ネギ、ホウレンソウ…。日本でも“そこら中で栽培されているのに?”と思いますが、お金なんです。安いからです。

私は帰りがけに毎日のように夕刊紙を買いますが、最近、紙面で(夕刊フジ)立て続けに中国産食品の問題をトップ記事でとり上げています。ちなみに5月14日付の大見出しは「危険中国産食品 猛毒135リスト」、先々週(5月18日付)は「牛丼大手5社検証 中国産実態」、先週の5月21日付は「中国産猛毒 撃退法」でした。10年も20年も前から危惧してきた問題です。台所を預かる家庭の奥さま方、あるいは子どもたちを連れて外食する親御さんたちの目にふれてくれるといいのですが…。

折に触れてそんな話をしてきたせいか、我が家では以前から中国産の野菜はもちろん豚肉、鶏肉なども絶対に買いません。「今にどんなことになるか、見ていなさい」と脅かしていたからです。先月(4月)、中国山西省の養豚場で、双頭の三つ目の豚が生まれたそうです。彼の国についてはかなり前から(2000年後半)から気になるニュースが続いていて、6本足の子豚が生まれたり、4本足のひよこ(鶏)やアヒルが誕生したといった記事が写真付で紹介されていました。どんな薬剤が農薬やエサ(添加物)などにどれだけ使われているのでしょうか。変異原性が指摘されていた薬剤は少なくないのです。

他人事(ひとごと)ではありません。使用量が守られていると信じたいですが、日本でも使われている同じ薬剤があるのです。ただ、収穫したあとの消毒(ポストハーベスト)は、輸入穀物の長期保存の場合は分かりませんが原則として使用禁止です。せめて野菜ぐらいは国産のものにしましょう。果菜類、とくに葉物野菜は表側を剥がしたり、流水で洗い流してかや食べましょう。残留農薬はぐんと減ります。

榎本正男プロフィール

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